我らがカピターノ
みなさん、おはこんばんにちは。Nポリです。
季節外れな温かさが随所に垣間見られる今日この頃。
冬が嫌いな僕からすると、嬉しい限りでございます。
そんなわけで、今日の記事は「え?今その話題に触れる」シリーズとなります。
テーマはハムシク。彼が下した決断について、無責任な私見を述べさせて頂ければと思います。
今シーズンのハムシク
今シーズン、彼のプレーぶりはどうだったのか。先ずはその部分に触れておこうと思います。
監督がサッリからアンチェに代わり、「ナポリのサッカー」も昨シーズンから大きな変化を遂げました。
それに伴い、ハムシクの役割にも変化が起きました。深い位置でボールを持ち、ゲームを作ることが求められ始めたのです。昨シーズンのジョルジーニョみたいな感じです。
今まで彼が求められていたプレーは、所謂「ゴールに直結するようなプレー」だったかと思います。特に彼は「ボールを受ける場面」と「ゴールに向かう場面」において、「スペースを見つける能力」がずば抜けています。ボールの貰い方が非常に上手く、且つ狭いエリアでプレーをするのに必要な技術も兼ね備えており、決定力も申し分ない。ゴール前でのプレー選択肢が多いので、非常に頼りになる存在でした(決定力に関して言うと、昨シーズンは微妙でしたが…)。
勿論、パスの精度は水準以上なのでプレーエリアに比例してクオリティも下がるなんてことはありませんでした。ただ、全体のバランスを今まで以上に意識していたのか、ゴール前に顔を出す回数が減っていた印象です。強みを活かせているとはお世辞にも言えなかったのかなと。
思えば、昨シーズンも序盤の不調を引きずってなのか、途中で下げられる試合が多くなったのは確かでした。それでも、強力な左サイドを形成する一人として存在感は随所で発揮していたかと思います。対照的に、今シーズンは印象に残る試合がほとんど無いように感じられます(あくまでも個人的な感覚ベースですが…)。正直なところ、ファビアン・ルイスの方があのポジションでは存在感を発揮出来ているのかなと。良いシュートを何本も放ち、パスやドリブルでボールを前に進められる彼は、今やナポリでも中心選手になろうとしています。
彼の移籍を決断させたのは…
とまあ、チーム事情が少なからず影響しての移籍であることは間違いないのかなと。それでも、ファビアン・ルイスをアタッカーとして起用しつつハムシクとも共存させるような形は今シーズン何度も見られました。シーズン前にあった移籍の話を、思い留まらせたのは他でもないアンチェロッティだったはずです。もっと別の「何か」があったと考えるのが普通だと思います。
今回、彼の移籍を後押ししたのは以下の2点かなと考えています。勿論この2つは、どこかしらのメディアが報じたもので、僕の耳にも風の噂程度に入ってきたものです。
その2つとは即ち、
① セリエA以外での挑戦
② 自分の市場価値を考えた上でのタイミング
③ 次の世代に道を譲った
なんじゃないかと思っています。
それぞれ詳しく話していくと、
① セリエA以外での挑戦
04-05シーズンからイタリアへ渡り、07-08シーズンからナポリでプレーするハムシク。欧州を舞台にプレーできるレベルまで、ナポリというクラブのレベルを引き上げた中心人物の一人になります。
そんな中、特にここ数年は「打倒ユベントス」が彼の大きな目標だったのではと思います。「打倒ユベントス」という目標は即ち、スクデットを目標にするという言葉に置き換えることが出来ます。
結局彼はその目標を達成することなくクラブを後にするわけですが、17-18シーズンにはサッリと共にクラブ記録となる勝ち点91を積み上げ、もう少しのところまでユベントスを追い詰めました。ついでに、クラブ史上最多得点も達成しました。
無論、目標であるスクデットに手は届かなかった訳ですが、どこかで「やりきった」という感覚が出てきたのでしょう(勿論、「ナポリで」という意味です)。多くのものを残してくれた彼に対して、寂しさや労いの気持ちを感じることはあっても、「なんで出ていくんだ!」と文句を言うのは筋違いだと僕は思います。
彼の下した決断は最大限尊重されるべきだし、「サッカー選手としての」新しい挑戦を僕は心の底から応援したいと思います。
② 自分の市場価値を考えた上でのタイミング
移籍の要因として大きなウェイトがあったとは思いません。ただ、ハムシクならこの点まで考慮して決断を下したような気がします(希望的観測ですいません…)。
昨シーズンから調子を落とし、今シーズンに入ってからは求められる役割にも変化がありました。正直、彼自身が思うようなプレーも出来ていなかったと思います。
チームに貢献できていない現状(あくまでハムシクが「そう考えていたかもしれない」という話です)を考慮し、最後に何を残せるか考えた時に出た結論が「お金」だったのではないでしょうか。
③ 次の世代に道を譲った
②に少しだけ付随する問題だと思います。
現状のプレーレベルなら、自分がナポリに居座って出場するよりも若くて才能あるプレーヤーに時間を与えるべきだ。現在のクオリティに納得できていない彼が、「クラブ内での価値」と「市場価値」を考え下した結論なのかなと。
彼は限界だったのか?
彼は限界だったのか?
この問いに対する、僕の答えは「No」です。
まだまだナポリで活躍することは出来たと思うし、今の役割に順応することも出来たと考えています。
それでも彼は、自身の意思とクラブの事情を客観的視点にて考慮し結論を下しました。決してこの記事のように、主観的にはならずに。
無論、どんな考えがあってナポリを去る決断を下したのかは想像の域を出ません。
ですが、どんな考えだったとしても僕らナポリファンは彼の意思を尊重し、彼が進む道を精一杯応援していこうではありませんか。
偉大なるカピターノへ。Folza Marek!
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